なぜ魚は水の中で息ができるのか

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水族館で魚を見ていると、水の中で気持ちよさそうに泳いでいますよね。人間が水の中で息ができないのに、なぜ魚は水の中で呼吸できるのでしょうか。魚が水を飲んでいるように口をパクパクさせているのを見て、不思議に思ったことがある方も多いのではないでしょうか。この記事では、魚が水の中で息ができる理由をわかりやすく解説します。

結論:魚はエラという器官で水に溶けた酸素だけを取り出して呼吸しているからです

一言で言うと、魚が水の中で息ができる理由は「エラという特殊な器官が水の中に溶けている酸素だけを血液に取り込み、不要な二酸化炭素を水に戻すことで呼吸を行っているから」です。魚は水を飲んでいるのではなく、水からエラで酸素を取り出しています。

なぜ魚は水の中で息ができるのか?エラの仕組み

まず大前提として、水の中には酸素が溶けています。川や海の水には空気中の酸素がわずかに溶け込んでおり、これを「溶存酸素」といいます。魚はこの水に溶けた酸素を使って呼吸しています。

魚が口をパクパクさせるのは水を飲んでいるのではなく、水をエラに送り込むためのポンプ運動です。口から取り込んだ水はエラに流れ込み、エラ蓋から外に出ていきます。

エラの内部には「エラ葉」と呼ばれる薄い膜状の組織が無数に並んでいます。この薄い膜の中には毛細血管が張り巡らされており、水が流れるときに水の中の酸素が血管の中に取り込まれます。同時に血液の中の不要な二酸化炭素が水の中に放出されます。この酸素と二酸化炭素の交換がエラで行われており、これが魚の呼吸の正体です。

たとえるなら、エラはコーヒーのペーパーフィルターのようなイメージです。水(コーヒー液)は通しますが、必要な酸素(コーヒーの成分)だけを血液に取り込みます。薄い膜を通じた成分の交換という点では、人間の肺が空気から酸素を取り込む仕組みと根本的には同じです。

人間の肺と魚のエラはどう違うのか?

人間の肺も魚のエラも、薄い膜を通じて酸素を血液に取り込む点では同じ原理です。しかし扱う「媒体」が根本的に異なります。

人間の肺は空気中の酸素を取り込むために設計されており、肺胞という小さな袋が無数にあって表面積を広げています。水が肺に入ると酸素と二酸化炭素の交換ができなくなり溺れてしまいます。

一方魚のエラは水中の溶存酸素を取り込むために設計されています。エラ葉は非常に薄く表面積が広く、水が流れやすい構造になっています。しかし空気にさらされると乾燥してしまい、酸素の取り込みができなくなります。魚を水から出すと死んでしまうのはこのためです。

ところで、生き物が環境に合わせた呼吸器官を持つことに関連して「なぜ渡り鳥は迷わず飛べるのか」も気になりませんか?渡り鳥が長距離を飛ぶ仕組みを解説した記事もあわせて読んでみてください。

よくある関連疑問 Q&A

Q. なぜ水の中の酸素が尽きると魚は死ぬのか?
A. 水槽に酸素が不足すると魚は水面に口を出してパクパクするようになります。これは水面近くの酸素濃度がわずかに高いため、少しでも多くの酸素を取り込もうとしているサインです。エアポンプで水に酸素を送り込む「エアレーション」は、この溶存酸素を補うために行います。

Q. 肺魚はなぜ陸でも呼吸できるのか?
A. 肺魚はエラと肺の両方を持つ珍しい魚です。水中ではエラで呼吸し、干ばつで水が干上がると肺で空気呼吸に切り替えます。肺魚は水中生物が陸上生物に進化する過程の中間的な存在とされており、現在の陸上動物の祖先と近い呼吸の仕組みを持っています。

Q. クジラやイルカはなぜ水中で呼吸できないのか?
A. クジラやイルカは魚ではなく哺乳類です。エラではなく肺で呼吸するため、定期的に水面に出て息を吸う必要があります。クジラが潮を吹くのは水面で息を吐き出しているためで、一回の呼吸で大量の空気を肺に取り込んで長時間潜水します。見た目は魚に似ていますが、呼吸の仕組みは人間と同じです。

まとめ

魚が水の中で息ができる理由は、エラという特殊な器官が水に溶けた酸素だけを血液に取り込み、不要な二酸化炭素を水に戻すことで呼吸を行っているからです。口のパクパクは水を飲んでいるのではなく、エラに水を送り込むポンプ運動です。人間の肺と魚のエラは扱う媒体が違うだけで、薄い膜を通じてガス交換を行うという根本的な仕組みは同じです。水族館で魚を見るとき、エラの動きにも注目してみてください。他にも気になる「なぜ?」があればぜひ他の記事も読んでみてください。


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プロフィール

元JapanMensa会員の「なぜとく」運営者です。 日常のふとした「なぜ?」を調べるのが好きで、このブログを始めました。「なんとなく知っているけど説明できない」ことを、誰でもわかるように解説することをモットーにしています。 理科や科学が苦手な方にも楽しんでもらえる記事を目指しています。

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